◆突風

次の試練は台風の雨と突風だった。


時折前が見えないく痛いほどの雨風を浴びることはあったが

何とか しのぎながら

船首を風上の大川村役場に向けて湖上で待機していた。 

 その時 突然 

右舷の大川橋方面から強風雨が

真っ白い壁となって迫ってくるのに気が付いたが

時すでに遅しで成す術はなかった。

21FのAGは右舷を大きく持ち上げられ

そのままの状態で数メートル押し流された。

同船しているスタッフの方も青ざめた顔で

「大丈夫ですか?ひっくりかやるがやないです!?」 

と 声にならない顔で私に訴えていた。

自分もボート人生 過去1or2位程ビビッたが

その場は「絶対 大丈夫です!」と強気で答えた。

 


◆ ドコモがつながらない。


第3の障害は

現場のドコモのアンテナがやられていたということが上げられる。

普段何気なく交わされている情報交換が

出来ないことのもどかしさを実感させられた。

自分も支援活動に行くと伝えた何人かの友人たちに

安否さえ伝える事ができず心配を掛けることになった。

 電力のスタッフも携帯無線でやりとりをしているのだが

やはり小回りが効いていないようだった。

ともあれ 

大川村スロープから瀬戸川まで組立式の電信柱と

作業員を運搬することになったが

その電柱は4ピースになっていてクレーンでボートに乗せるほど大きなものだった。

正直新艇のAGに乗せるのは「・・・」と思ったが

ここまできたらもうどうにでもなれと自分を説得するしかなかった。

 

Bホバリング・急がば回れ

C連絡     

D備えあれば・・・

E 灯台の明かり

 

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